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9回目コラム

公開講座を聴講した時に講師の先生がおっしゃった「痛い音」のお話です。

この日の受講者は体格の良い大人の男性の方で、オクターブで長いパッセージをフォルテで弾くところでした。その方は思い切り弾いていたので、狭い音楽ルームでは聴講していた私の耳の奥まで次々と入り込んで来る不快な音として聴こえてました。

先生も同じ事をお感じになられたのでしょう。「痛い音を出さないで!」と、物静かに優しくおっしゃいました。それを聞いた私は「なるほど、いい表現だと思いました。
その後レッスンで、元気の良い男子生徒が力任せに弾いていたので「痛い音出さないでね!」と言ってみました。

「痛い音って何?」と聞いてきたので、二通りの弾き方を聴いてもらいました。その際、自分の耳で良く聴いてね!と付け加えて。
後者はもちろん「痛くない音」つまり、打鍵した後脱力して音を響かせる弾き方です。

生徒は4〜5回聴かせて!と私にいいました。その後、鍵盤を上から叩いちゃダメだよね。痛くない音だね!と納得した様子で強い音で弾く時は考えて音を出すようになりました。

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